足底板(インソール)は靴の中敷きのことで、靴文化の歴史が長いヨーロッパ諸国では、古くから活用されてきました。従来の足底板は、表面に凹凸を設けることで足のアーチ構造の低下を防いだり、足部を安静に保つ、あるいは矯正を目的として使用されていました。作製においては、足部のみを評価し、座った状態や立った状態で足型を採取する「静的」な方法が一般的でした。
これに対し、「入谷式足底板」は、入谷誠氏によって考案された新しいアプローチです。テーピングやパッドを用いて足部の形状を調整し、足だけでなく全身の姿勢や動作を観察しながら作製を行う「動的」な方法が特徴です。この製法では、作製前に足部の形状やアーチの高さを詳細に検査し、個々の身体特性に応じたオーダーメイドの足底板が提供されます。